オフィスの電話を取った際、担当者への取次ぎや手元の資料確認で「少々お待ちください」と伝えて保留ボタンを押していませんか。
日常的に何気なく使っているフレーズですが、ビジネスの場では少しぶっきらぼうに聞こえてしまったり、配慮が足りない印象を与えてしまったりすることがあります。電話はお互いの顔や手元の様子が見えないからこそ、言葉選び一つで相手に与える安心感が大きく変わります。また、相手を電話口で何秒待たせてよいのかという明確な基準を知っておくことも、信頼される電話対応の第一歩です。
この記事では、相手に快くお待ちいただくための正しい言葉遣いと保留時間の限度、そして保留が長引いた際や通話後に送るフォローメールの書き方を詳しく解説します。そのまま使えるメールのテンプレートも用意しましたので、ぜひ今日からの業務にお役立てください。
「少々お待ちください」が不十分とされる理由と正しい言い回し
「少々お待ちください」という言葉は、文法的には丁寧語を含んだ正しい日本語です。しかし、語尾が命令形のニュアンスを残しているため、相手によっては一方的に待つことを指示されたように受け取られてしまうことがあります。ビジネスシーンにおいてより丁寧で品のある印象を与えるためには、二つのポイントを意識することが大切です。
・クッション言葉を添えた依頼の形にする
相手にお願いをする際は、「恐れ入りますが」や「大変失礼いたしますが」というクッション言葉を冒頭に添え、語尾を依頼形にするのが確実なマナーです。「恐れ入りますが、少々お待ちいただけますでしょうか」と言い換えるだけで、相手への配慮と謙虚な姿勢がはっきりと伝わります。
・保留にする理由を具体的に添えて不安をなくす
何も告げずにただ待たされると、相手は何のために待っているのか分からず不安やストレスを感じます。そのため、「担当の〇〇におつなぎいたしますので」や「該当の資料を手元で確認いたしますので」といった理由を一言添えることが非常に重要です。理由が分かるだけで、相手は安心して受話器を持ったまま待つことができます。
オフィスでの第一印象を高める電話対応の言葉遣いや取り次ぎの基本ルールについては、https://mlck.jp/ でも実践的なポイントを多数ご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
電話を保留にする時間の限度と長引いた時の対処法
保留音を聞きながら受話器を握っている時間は、実際に経過した時間よりもずっと長く感じられるものです。相手に不快感を与えないための保留時間の基準を把握しておきましょう。
・保留の目安は30秒以内!体感時間は2倍から3倍に感じる
ビジネス電話における保留時間の限度は30秒以内が一般的な基準とされています。電話口で無音や保留音を聞いている相手の体感時間は、時計の針の2倍から3倍に感じられます。こちらが1分待たせたつもりでも、相手にとっては2分から3分も放置されたように感じてしまうため、基本は30秒以内に戻ることを強く意識してください。
・30秒を超えそうな時は一度保留を解除して折り返しを提案する
調べものに時間がかかったり担当者がすぐにつかまらなかったりして、30秒を超えそうな場合は、絶対にそのまま待たせ続けてはいけません。20秒から30秒の段階で一度保留を解除し、「大変お待たせしております。ただいま確認に少々お時間を頂戴しておりますため、恐れ入りますがこちらから折り返しお電話を差し上げてもよろしいでしょうか」と提案するのがスマートな対応です。相手の時間を無駄に奪わない気配りこそが、信頼を高める大きな要因となります。
保留後のやり取りを確実にするメールフォローの基本マナー
電話で保留を挟んだ後、内容が複雑になったり折り返しの対応になったりした場合は、通話後すぐにメールを送って経緯と決定事項を残しておくのが鉄則です。

・通話後すぐに送ることで誠意を伝える
電話を切った直後、遅くとも30分以内にメールを送ることで、迅速な対応力と誠実な姿勢を行動で示すことができます。「先ほどはお電話口でお待たせしてしまい大変失礼いたしました」と冒頭で軽くお詫びを添えると、非常にスマートで好印象です。
・要件とお待たせした配慮が一目で伝わる件名の付け方
相手が受信トレイを開いた瞬間、どの用件についての連絡かが即座に伝わる件名を設計します。「【ご確認】〇〇案件の進捗とお電話のお礼(株式会社〇〇・山田)」のように、四角括弧で要件の性質を明確にし、案件名と自社名・氏名を明記します。
・要点を整理して相手の手間を省く
メールの本文では、電話口で口頭確認した内容や、保留中に調べた回答を箇条書きで整理します。最後に「取り急ぎお電話のお礼とご回答まで」「内容に相違がなければご返信には及びません」といった一文を添えることで、相手に不要な返信負担をかけない洗練された気配りを届けることができます。
そのまま使える!電話保留後のフォローメール例文3選
ここからは、保留を挟んだ電話対応の後や、折り返し対応の際にそのままコピー&ペーストして活用できる実用的なメール文例を3つご紹介します。状況に合わせて適宜書き換えてお使いください。
パターン①:保留後に確認事項をメールで正式回答する場合
電話口で即答できず、保留後に確認した詳細情報や数値を改めて正確にお伝えする標準的な文例です。
パターン②:担当者不在で保留となり代行して状況を連絡する場合
担当者が不在で保留にした後、取り急ぎ一次対応を行った者が状況報告と今後の連絡予定をお伝えする文例です。
パターン③:保留中にお伝えした内容の行き違いを防ぐ確認メール
保留を挟んで電話口で口頭合意した日程や重要条件について、双方の食い違いを防ぐために文字で記録を残す文例です。
日常業務で役立つ様々なシチュエーション別のメールの書き方やビジネスマナーは、https://mlck.jp/ にて多数公開していますので、業務の効率化にぜひお役立てください。
まとめ
電話を保留にする際は、単に「少々お待ちください」と言うのではなく、クッション言葉と理由を添えて「恐れ入りますが、確認いたしますので少々お待ちいただけますでしょうか」と丁寧に依頼することが大切です。
保留の時間は30秒を上限とし、長引きそうな場合は速やかに折り返しを提案した上で、通話後にわかりやすい確認メールを送ることで確固たる信頼を築くことができます。
基本の型を身につけてしまえば電話対応は決して難しくありませんので、自信を持って日々のコミュニケーションを実践していきましょう。
関連記事:相手の声が聞き取れない時の電話マナー!角を立てずに伝える言い回しと確認メール例文