「取引先から突然の値下げを要求されたが、これ以上は利益が出ない」「取適法(下請法)に触れるような気がするけれど、どう指摘すればいいのか分からない」と悩んでいませんか。
長年の付き合いがある相手ほど、無理な要求を断るのは勇気がいるものです。しかし、根拠のない大幅な値下げ(買いたたき)を受け入れることは、自社の経営を圧迫するだけでなく、業界全体の不健全な取引を助長しかねません。
この記事では、取適法(下請法)や独占禁止法を意識しつつ、相手との関係を壊さずに自社の権利を守るためのビジネスメールの書き方を解説します。正当な理由を持って交渉に臨むためのヒントとして、ぜひ活用してください。
知っておきたい「買いたたき」の基本とメール送付のルール
無理な価格交渉に対処するためには、まず「何が不当なのか」を正しく理解しておく必要があります。
取適法(下請法)や独占禁止法が禁じる「買いたたき」とは 「買いたたき」とは、発注側がその優越的な地位を利用して、下請事業者に対して通常支払われる対価よりも著しく低い価格を一方的に決定することを指します。特に、原材料費や労務費が高騰しているにもかかわらず、据え置きや引き下げを強制することは、法的リスクを伴う行為として厳しく監視されています。
感情的にならず「事実と数字」をベースに送る メールを送る際は、「困ります」「厳しいです」といった感情に訴えるのではなく、客観的なデータを示すことが重要です。原材料価格の推移、人件費の上昇率、過去の取引実績などを具体的に提示することで、相手も社内での再検討がしやすくなります。
やり取りは必ず「メール」で証拠を残す 口頭や電話での交渉は、後で「言った・言わない」のトラブルになりがちです。特に価格に関する重要な合意や、相手からの不当な要求があった場合は、必ずメールで記録を残しましょう。これは万が一、行政当局への相談が必要になった際の重要な証拠にもなります。
【コピーして使える】シチュエーション別メール文例集
取引先との関係性や、現在の交渉状況に合わせて最適な文面を選んでください。
パターン①:値下げ要求に対し、検討の根拠を求める場合
相手からの値下げ依頼に対し、安易に承諾せず、まずはその理由や算出根拠を確認するための文面です。
パターン②:コスト増を理由に、現行価格の維持を依頼する場合
原材料費の高騰などを具体的に示し、これ以上の値下げが困難であることを伝える文面です。
パターン③:取適法(下請法)等のコンプライアンスを念頭に置いた条件再確認の場合
法的な観点(独占禁止法や下請法)を間接的に示唆し、対等な協議を求める際のややフォーマルな文面です。
まとめ
無理な値下げ要求への対応は、企業の存続に関わる重要な課題です。
・下請法や独占禁止法の内容を正しく理解し、自社の立ち位置を把握する ・数字や市場環境などの「客観的な証拠」をメールで丁寧に提示する ・「コンプライアンス」や「持続可能性」という共通言語を使って対等な対話を求める
これらのポイントを意識することで、相手への敬意を保ちつつ、自社の利益をしっかりと守ることができます。ビジネスメールは、単なる伝達手段ではなく、自社を守る盾にもなることを忘れないでください。
あなたの誠実な交渉が、より良い取引関係の構築につながることを応援しています。


