「今の価格では利益が出ないけれど、値上げを切り出すのは勇気がいる……」とお悩みではありませんか?
長年お付き合いのある取引先や、大切な顧客に対して価格改定をお願いするのは、非常に心苦しいものです。しかし、無理な価格維持によってサービスの質が低下したり、経営が圧迫されたりすることは、結果的に相手にとってもマイナスとなってしまいます。
この記事では、相手との良好な関係を保ちつつ、スムーズに値上げを受け入れてもらうためのメールの書き方を解説します。業種別の例文も用意しましたので、状況に合わせて活用してください。
値上げをお願いする際の基本マナーと注意点
値上げのお願いは、ビジネスにおいて最も繊細なコミュニケーションの一つです。単に「高くなります」と伝えるのではなく、相手の立場に立った配慮が欠かせません。
1. 連絡のタイミングは「1〜3ヶ月前」を目安に 相手側にも予算編成や決裁の都合があります。価格改定の直前に伝えるのではなく、十分な猶予を持って連絡しましょう。特に法人間の取引では、契約更新のタイミングに合わせた相談がスムーズです 。
2. 値上げの理由は「客観的な事実」で構成する 「利益が減ったから」という主観的な理由ではなく、「原材料価格の〇%上昇」「物流費の改定」など、誰もが納得できる客観的な事実を伝えましょう。
3. 誠意を示す言葉を添える これまで価格を維持するために行ってきた自社の努力(コスト削減など)を簡潔に触れることで、値上げが「最終手段」であることを理解してもらいやすくなります。
業種別・値上げのお願いメール例文5選
状況に合わせて、以下のテンプレートを調整してご使用ください。
パターン①:【製造・卸売】原材料・エネルギー価格の高騰
製造コストの上昇を理由とする、最も標準的な依頼文です。
パターン②:【IT・SaaS】システム保守・開発コストの上昇
IT業界やSaaSツール等の価格改定に適した、サービス維持を強調する文面です 。
パターン③:【物流・運送】燃料費・人件費の上昇
運賃や配送手数料の改定をお願いする際の例文です。
パターン④:【サービス・コンサル】品質維持と専門性の向上
コンサルティングや保守契約など、無形サービスの価値を理由にする場合です 。
パターン⑤:【飲食・小売】仕入れ価格の改訂に伴うお願い
店舗や小規模な取引先へ送る、柔らかいトーンの文面です。
まとめ
値上げのお願いメールを送る際は、以下の3点を意識しましょう。
・相手の決裁スケジュールを考慮し、十分な猶予(1〜3ヶ月)を持って送る。 ・原材料費や人件費など、値上げが必要な「客観的な理由」を明確に伝える 。 ・これまでの感謝と、今後のサービス維持への意気込みを添えて誠実に対応する。
価格改定は、ビジネスを長く健全に続けるための前向きな決断でもあります。誠意を持って伝えれば、きっと理解を得られるはずです。
もし、価格交渉についてさらに詳しく知りたい場合は、ビジネスメールの基本マナーについても併せて確認してみてください。
・【保存版】予算・価格交渉への回答メール|値引きを断る・条件を出す際の例文
・契約更新・継続の案内メール|スムーズな手続きを促す構成とタイミング
・契約条項の変更・覚書(覚え書き)締結の相談メールの書き方

