「電子帳簿保存法の改正に伴い、取引先に電子化をお願いしなければならないが、どう切り出せばいいかわからない」と悩んでいませんか。 これまで紙でやり取りしていた取引先に対し、急に「PDFで送ってください」と依頼するのは、相手の業務フローを変えてしまうため、非常に気を遣う作業です。
しかし、電子帳簿保存法への対応は、単なる自社の都合ではなく、社会全体のデジタル化に向けた法的要件です。丁寧な説明と配慮があれば、相手も「必要な対応」として受け入れてくれます。 この記事では、取引先に不快感を与えず、スムーズに電子化へ移行してもらうための依頼ポイントと例文を解説します。
電子帳簿保存法への対応依頼で「納得」を得るための基本マナー
取引先に協力を仰ぐ際は、一方的な押し付けにならないよう「共通のメリット」として提示することが大切です。
「義務化」という法的背景をポジティブに伝える
「法改正で決まったからやってください」とだけ伝えると、相手は受動的になり、負担感だけが募ります。 「法改正への準拠とともに、貴社・弊社双方のペーパーレス化によるコスト削減、および事務作業の効率化を目指したい」と添えることで、前向きな改善案として提案することができます。
周知のタイミングは「施行の2〜3ヶ月前」が理想
相手企業にも社内ルールの変更やシステム準備の期間が必要です。 運用を開始したい時期の 2ヶ月から3ヶ月前 には第一報を送り、余裕を持って移行期間を設けるのがビジネスマナーです。直前の依頼は相手の現場を混乱させる原因となります。
件名は「重要性」と「具体的な依頼内容」をセットにする
毎日多くのメールを処理する経理担当者にとって、中身が不明瞭なメールは後回しにされます。 **「【重要】電子帳簿保存法への対応に伴う請求書電子化のお願い」**のように、法的背景(重要性)と、何をしてほしいか(電子化の依頼)を一目でわかるようにしましょう。
【コピーOK】電子帳簿保存法への対応依頼メール例文集
状況や依頼内容に合わせて調整して使える、3つのテンプレートを用意しました。
パターン①:【基本】紙からPDF(電子データ)への切り替え依頼
最も一般的な、郵送からメール送付(PDF)への切り替えをお願いする構成です。
パターン②:【詳細】特定の受取システム(ポータル)への移行依頼
自社が導入した受取専用システムへのアップロードをお願いする構成です。
パターン③:【再送】切り替えが済んでいない取引先へのリマインド
既に周知済みだが、依然として紙の書類が届く相手への丁寧な督促です。
まとめ
電子帳簿保存法への対応依頼は、今後の取引をより効率化するための「前向きな提案」です。
- 法的義務化という背景を伝えつつ、双方のメリット(コスト削減など)を強調する。
- 移行期間を十分に設け、相手が準備しやすいスケジュールで依頼する。
- 相談窓口やマニュアルを明記し、相手の不安や手間を最小限に抑える。
誠実な言葉で協力を仰ぐことで、法対応をスムーズに終えるだけでなく、取引先とのデジタルな連携を強める良い機会になります。


