仕事のメールで、相手から提示された情報や人物について「あ、それ知っています」と答えたい場面は多いですよね。しかし、いざ書こうとすると「存じております」と「存じ上げております」のどちらが適切なのか、自信がなくなってしまうことはありませんか?
この二つを正しく使い分けられないと、相手に対して不自然な印象を与えたり、せっかくの教養が疑われてしまったりすることもあります。この記事では、対象に応じた正しい使い分けルールと、そのまま使えるメール例文を解説します。これを読めば、どんな場面でも迷わず、自信を持って返信できるようになりますよ。
「存じております」と「存じ上げております」の決定的な違い
「知っています」の謙譲語であるこの二つは、対象が「物・事」か「人」かによって使い分けるのが鉄則です。
・存じております(対象:物・事・事実)
ニュース、社名、プロジェクトの内容、場所、事実など、形のない情報や物事に対して使います。「その件については、以前から存じております」といった使い方をします。
・存じ上げております(対象:人)
取引先の担当者や著名な役員など、特定の「人」に対して使います。「存ずる」に「上げる」という特定の相手を敬う言葉が加わっているため、人に対してのみ使われる表現です。
迷ったときは、相手が「人」なら「上げ」をつけると覚えると非常に分かりやすいですよ。
ビジネスメールで「知っている」を伝える際のマナー
メールで既知の情報を伝える際は、単に「知っています」と答えるだけでなく、以下のポイントを意識しましょう。
- 送信タイミングとスピード
相手が何かを教えてくれたことに対する返信は、なるべくその日のうちに行いましょう。「もう知っているから後回しでいいや」と思わず、スピーディーに反応することで誠実さが伝わります。 - 件名のルール
返信の際は、元々の件名に付いている「Re:」は消さずにそのまま送ります。どの件についての「知っている」なのかが相手に一目で伝わるため、混乱を防げます。 - 謙虚な一言を添える
「知っています」とだけ伝えると、相手が「教え損だったかな」と感じてしまう可能性があります。「以前より拝見しておりました」「お噂はかねがね伺っております」といった、敬意を感じさせる一言を添えるのが大人のマナーです。
さらに詳しい敬語の基本については、こちらのサイト(https://mlck.jp/)も非常に参考になります。
「ご存じですか?」と聞かれたときのスマートな返し方
相手から「〇〇の件、ご存じですか?」と聞かれた場合、知っていれば「はい、存じております」で良いですが、もし知らない場合は「存じ上げません」や「存じません」と答えるのが正解です。この時も、人に対しては「存じ上げません」を使うのが正しい作法です。
【コピーOK】シチュエーション別・返信メール例文3選
パターン①:取引先の担当者や役員について「知っている」場合
「人」が対象なので「存じ上げております」を使用するパターンです。
パターン②:プロジェクトの概要やニュースについて「知っている」場合
「事柄」が対象なので「存じております」を使用するパターンです。
パターン③:サービス内容や評判について「知っている」場合
「物・事実」が対象なので「存じております」を使用するパターンです。
まとめ:正しい使い分けで「教養のあるビジネスパーソン」へ
今回は「知っています」の適切な敬語表現について解説しました。
・対象が「物・事」なら存じております
・対象が「人」なら存じ上げております
・「知っています」と伝えるだけでなく、相手への敬意(クッション言葉)を添える
言葉の微細なニュアンスを大切にすることで、あなたのメールの品格はぐっと高まります。ほんの少しの意識の差が、大きな信頼へとつながりますよ。自信を持って使い分けてみてくださいね。


