値上げのタイミングはいつがベスト?契約更新や決算期を狙う交渉戦略とメール文例

お願い・依頼

値上げの成功は「いつ伝えるか」で8割決まる

「値上げをお願いしたいけれど、どのタイミングで切り出せばいいのだろう……」と悩んでいませんか。

値上げ交渉において、伝える内容は大切ですが、それ以上に重要なのがタイミングです。相手の予算がすでに決まった後に打診しても、物理的に「支払う余裕がない」と断られてしまうからです。

この記事では、取引先が納得しやすい「戦略的なタイミング」と、相手の心理的ハードルを下げるメール文例を解説します。

狙い目はここ!承諾率が上がる3つのベストタイミング

値上げをスムーズに受け入れてもらうには、相手が「検討しやすい時期」に合わせるのが鉄則です。

・契約更新のタイミング(契約期間満了の3ヶ月前) 年間の保守契約やSaaSなどのツール利用料の場合、契約更新のタイミングが最も自然です 。契約期間が終了する3ヶ月ほど前に「次年度の更新内容」として提示することで、相手も社内での検討時間を十分に確保できます。

・取引先の決算期・予算編成時期の直前 多くの日本企業は、翌期の予算を3ヶ月〜半年前に編成します。新年度(4月)から値上げをしたい場合は、相手が予算を組む前(前年の秋〜冬頃)に打診するのがベストです。予算の中に最初から値上げ分を組み込んでもらうことで、後からの調整という手間を省けます。

・自社のサービス改定や周年行事の節目 「〇月より新機能を追加します」「創業〇周年を機に体制を刷新します」といった節目も良いタイミングです。単なるコスト増だけでなく、自社の変化とセットで伝えることで、前向きな改定であるという印象を与えやすくなります

送信前に確認したい!タイミング別のマナーと注意点

・急な告知はNG!最低でも2ヶ月以上の猶予を持つ どんなに正当な理由があっても、実施の直前に伝えるのは失礼にあたります 。相手企業の支払いフローや承認プロセスを考慮し、余裕を持って連絡しましょう。一般的には実施の2〜3ヶ月前がマナーです

・件名で「いつから・何が変わるか」を明確にする ビジネスメールの件名は、一目で内容が伝わることが重要です 。 例:【重要】202X年4月からの価格改定に関するご案内(株式会社〇〇) このように時期を明記することで、相手も優先度を判断しやすくなります。

【シチュエーション別】値上げ打診のメール文例集

パターン①:契約更新に合わせた価格改定

B2Bツールや年間保守サービスなど、期間が決まっている契約の更新時に送る文例です。

件名: 【ご相談】次期契約更新に伴うご利用料金の改定につきまして

〇〇株式会社
〇〇様

いつもお世話になっております。
〇〇商事株式会社の丸山です。

貴社におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素より弊社の「〇〇サービス」をご利用いただき、誠にありがとうございます。

さて、本日は次回の契約更新(202X年〇月〇日付)に伴う、ご利用料金の改定についてご相談をさせていただきたくご連絡いたしました。

昨今のサービス維持コストの増加およびサポート体制の強化に伴い、誠に心苦しい限りではございますが、次回の更新より月額料金を以下の通り改定させていただきたく存じます。

・改定後の月額料金:〇〇,000円
・改定時期:202X年〇月〇日の契約更新より

弊社といたしましては、今後より一層のサービス向上に努め、貴社の業務効率化を全力でバックアップしてまいる所存です。

本件につきまして、一度オンラインにて詳細のご説明をさせていただけますでしょうか。
ご多忙の折とは存じますが、ご検討のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
署名
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

パターン②:新年度(4月)からの価格改定

予算の切り替わりに合わせた、最も標準的な改定案です。

件名: 【重要】202X年度 弊社製品の価格改定に関するお願い

〇〇株式会社
〇〇様

いつもお世話になっております。
〇〇商事株式会社の丸山です。

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、弊社製品におきまして、原材料費および物流費の上昇が続いております。
これまで生産の効率化等により価格維持に努めてまいりましたが、自助努力のみでは現状の価格を維持することが困難な状況となっております 。

つきましては、新年度となる202X年4月1日受注分より、価格を改定させていただきたく存じます。

・対象製品:〇〇シリーズ全般
・改定率:現行価格より一律10%増 ・実施日:202X年4月1日より

何卒、諸事情をご賢察いただき、今後とも変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。 まずは書中をもちまして、略儀ながらお願い申し上げます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
署名
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

パターン③:予算確保をお願いする「早めの打診」

相手の予算編成に間に合わせるため、かなり前に送る「事前相談」のスタイルです。

件名: 【事前のご相談】次期ご予算編成に伴う価格改定の検討につきまして

〇〇株式会社
〇〇様

いつもお世話になっております。
〇〇商事株式会社の丸山です。

本日は、貴社の次期ご予算編成に際しまして、弊社のサービス提供価格に関する事前のご相談をさせていただきたくご連絡いたしました。

報道等でご承知の通り、外部環境の変化によるコスト高騰が続いております。
弊社におきましても、安定した品質での提供を継続するため、来期より価格の見直しを検討しております。

現時点では詳細を調整中ではございますが、〇%程度の改定となる見込みです。
貴社の次期ご予算への反映をご検討いただけるよう、まずは第一報としてご連絡差し上げました。

正式な通知は改めて差し上げますが、まずは状況についてご相談させていただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
署名
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

まとめ:相手の「来期の計画」に組み込んでもらうのがコツ

値上げの打診は、相手にとって「支出が増える」というネガティブなニュースです。だからこそ、相手が一番動きやすいタイミングを選ぶという「思いやり」が結果を左右します。

  1. 相手の決算や契約更新の3ヶ月前を基準に動く。
  2. 猶予期間を十分に持ち、誠実な理由を添える。
  3. 一方的な通告ではなく、まずは「相談」の形をとる。

このステップを踏むことで、信頼関係を壊さずに交渉を進めることができます。相手の事情に寄り添ったタイミングで、自信を持って打診してみましょう。

Follow me!

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました